自分の身体では風を感じない。
同じ高さにある木を見ても、動きはない。
すぐそこにある建物の間から覗く竹の頭だけが揺れていた。
全体は見えない。
頭と胴体の一部。
とまっているときよりも葉の数は多く見える。
動物の身体のようにきめ細やかで、きらきらしている。
眼鏡をかけていなかったのもよかったのかもしれない。
おかげでぼんやりと、光も、強調されてみえた。
触りたい、というより、自分の身体があれぐらいの毛並みになれば気持ちいいんだろう、と考えさせられるぐらい魅力的に見えた。
日がおちる少し前。
短い休憩中にみえた、なんだかいい眺めだった。