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なぜ草譯を作ることになったのか

なぜ草譯を作ることになったのか

今までは、バー開業半年ほどでコロナが来てアルコールの提供ができなくなったので、や自身の生活、体調の変化でノンアルコールへと自然と流れたと思っていたし人にもそう伝えていました。


これは思いとしては確実にあったが、どこか確信を突かないような気がしていて最近深く考えるようになった。


そしたらやはりコロナや体調の変化は草譯誕生のほんの輪郭部分で中心にはカウンターを挟んで僕の目の前に座っているお客さんの姿があった。


ジン専門、ジン以外のお酒は何もない。

看板もない。

そんなお店にもどこかで噂を嗅ぎつけてお客様はやってくる。


だけどもみんながお酒を飲めるわけじゃない。

「来てみたかったけど1人で来るには緊張して。だからパートナーと来ました。連れはお酒飲めないけど大丈夫ですか?」

こんな感じのご来店が比較的多かった。

勿論お酒が飲めなくたってなにも問題は無い。


店ではメニューは用意せず、少しお話しをした上でいくつかのボトルをチョイスし作られている国のこと、ボタニカルのこと、様々なストーリーをお伝えし選んでもらっていた。

そうすると「イメージと違った」といったような事も無いので時間はかかるがこの方法は変えなかった。

だけども、ことノンアルコールとなるとそうはいかない。


単純に商材が少ない。

ジンはこだわっているのに大手ブランドのシロップを使って提案するのも違う。

季節のフルーツを使ったりもしたがどこかもやもやが晴れない。


隣の連れが言うように「こんなジン初めて!」といったテンションになるようなノンアルコールを提供したいがその時は実力不足で叶わなかった。


美味しいお酒を飲んだ時の喜びをノンアルコールでも感じて欲しい。

そうしなければ一般的な美味しいものを提供しても「私はついてきただけだしこんなもんだろう。」という部分が少なからず残るような気がして嫌だった。


このお客様に、隣でジンを飲み、楽しんでいる方と同じテンションになってもらいたい。

ならばオリジナルで、どこにも無いような物を作るしかない。


どうすれば喜んでもらえるのか。

ジュースじゃいけない。

「お酒のように」楽しむには?

そもそもどうやって作る?


そんなことを考えながら試行錯誤し、リーフレットの冒頭に書いたストーリーやaboutの香りについて触れている部分に辿り着いた。


あの時お酒が飲めないながら勇気をだして扉を開けてくださったお客様に喜んでもらうために草譯は始まりました。


これからも真っ当な美味しいもの作るのでよろしくお願いします。

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