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新商品ができるまで…

新商品ができるまで…

最近は去年からずっと考えている新商品の最後の決め手になる香りをどうしたものか考えている。

山椒、トンカビーンズ、生姜、梅干し、レモン、かぼす

これは地元和歌山の素材「山椒」を使う、ということと「日本」の雰囲気を出したくて考えた組み合わせ。

草譯、陽、ベルガモットなどは素材の香りをもとに良い香りを作る、というやり方だったので特に「〇〇の雰囲気」というのは重要視していなかった。

しかし、今回は「日本」を纏った香りにする、ということで作り出している。

それは様々なお店に草譯、陽を提案したとき「和食には合わせづらい」と言われることが多かったから。

合う合わないの判断は料理人の考え方次第なので置いておいて。
日本料理の時にも全体の雰囲気を乱さないノンアルコールの飲み物があれば最高(お茶以外で)だと思い「日本」をイメージできる香りを作ることにした。

重視しているのは「全体の雰囲気」

各料理とそれに合わせたドリンクの相乗効果でさらに美味しさを高める、角度を変える「ペアリング」という視点ではない。

全体の香りが「日本」を纏い、そうすることで空間、料理、飲み物、各々の調和がとれ澱みなく進むような香りを作りたい。

その香りの最後の決め手は何なのか決めあぐねている。



上記の素材だけで十分美味しいけれども、何かもう一つ、最後に鼻から抜けるふわっと立ち上がる香りが欲しいと思い、あれこれ試している。

山椒の柑橘感とトンカビーンズの桜餅を思わせるような優しい香りから始まり、生姜の温かみ、梅干しの微かな塩味からレモンとかぼすの2つの酸味へと流れて綺麗に終わる。

とても清らかで潔い終わり方が好きな反面、綺麗すぎてもう少しクセがあれば頭の片隅に残りやすいのではと。

綺麗に終わると思っていたところに、舞い上がるような香りを入れて喜んでもらいたい。

その最後の素材は何なのか。

まだまだ試作の日々が続きます。

何か良さそうな素材があれば教えてください。
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